MAIAは北海道名寄市が行った「名寄市自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)推進業務」に係る公募型プロポーザルの事業を受託しました。
DX推進基本計画の策定、庁内の業務量調査及びBPR方針の策定、職員向けのDXに関する研修等を行いました。
今回は2022年度の取り組みについての成果等を紹介します。
取組みを行う前に抱えていた課題を教えてください
デジタル社会の到来により、国が示す自治体DX計画や情報システムの標準化、行政手続のオンライン化など、庁内全体のDXに対する知見やノウハウの乏しさなど様々な場面で課題が山積し、何から手を付ければよいか試行錯誤が続いていました。併せて市民に対してアナログな情報発信やサービス提供だけではなく、利便性向上に向けてDXによる業務改善が必須な状況でした。
MAIAを選んでいただいた決め手
DXの推進に関して明確な3つのコンセプトがあり、「ICT化」から「DX」へ、「情報担当課」から「全庁」へ、「庁内情報システム」から「全地域・全産業」へシフトしていくという内容が、名寄市の現状とあるべき姿を理解いただき共創していくという意識共有が図れました。また、他の自治体での実績があったことや、職員だけではなく市民も意識した姿勢や考え方が安心感につながりました。
特に効果的だった内容を教えてください
DX推進計画の策定や業務改革(BPR)を進めていくために、全庁を対象とした「業務量調査」を行いました。「職員の日常業務等に係る作業量・時間」、「負担の大きい作業、重複・類似する作業」、「デジタル化の障壁と想定される部分」等を定量的に把握することができました。業務量や業務構造が可視化でき、今後の取り組みに大いに役に立つと期待しています。また、DXや業務改革の推進にあたり職員一人一人が基礎的な知識や必要性等をあらかじめ習得する必要があると考えられることから、全職員を対象に役職や立場に応じた研修を実施しました。幹部職員向けには経営視点を取り入れたDXのマインドセット研修を、一般職員にはDXの実行力がつく内容の研修を実施しました。
取り組みが活きた場面、具体的な成果
研修及びワークショップには延べ157人の職員が参加し、道内先進自治体への行政視察を実施しようとするなど、着実に職員の意識に変化が起きています。
研修後のアンケートより
[幹部職員]
・庁内の業務効率化や生産性向上のためのものというイメージがあったが、住民本位の考え方でサービスを向上させるものという意識になった
・これまで躊躇していたプロジェクトを推進することにした
[一般職員]
・誰かがやってくれるという意識ではなく、日々の業務の中からDXできるものを意識することが大切であると思う
・むずかしい技術を導入するればいいのではなく、誰にでも使いやすいやさしい技術の方が大事だと気づいた
どのような自治体におすすめしたいか教えてください
DXについて何をすべきか判断に困っていたり、第三者から方向性について提案を受けたいと思っている自治体におすすめです。役職に応じて研修の内容もアレンジしてくださるので、職員の意識を向上しDXが推進しやすい環境をつくるのにも効果的だと思います。
名寄市について
人口:25,651人(令和5年4月末時点)
担当課:名寄市総務部デジタル推進担当