実践的な学習プログラムで女性の就労を支援 「糸満でじたる女子プロジェクト」第1期レポート

  • 地域活性化支援
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MAIAは沖縄県糸満市が行った公募型プロポーザル「女性デジタル教育・就労支援事業業務委託」を受託しました。糸満市在住の女性を対象にデジタル教育を実施し、就労支援まで一気通貫でつなげる「糸満でじたる女子プロジェクト」として、取り組んでいます。

今回は、2022年11月から2023年2月の間に開催された第1期の成果について、受講生の声と共にご紹介いたします。

独自のワークシェアリングOJTやキャリアコンサルティングによる就労支援

「糸満でじたる女子プロジェクト」は、MAIAと一般社団法人グラミン日本(以下、グラミン日本)、株式会社SAPジャパン(以下、SAPジャパン)とからなる「でじたる女子活躍推進コンソーシアム」が糸満市と提携して推進しているプロジェクトです。e-Learningプログラムを通じてIT関連スキルの習得を支援し、マインドセット研修や金融トレーニングなどのサポートも充実しています。

本プロジェクトの特徴の一つに、業務経験がないうちは雇用されることが難しいという課題を解消し、多様な稼働形態へのニーズに対応するため、「ワークシェアリング型OJT」を行っている点が挙げられます。さまざまな稼働時間の勤務を希望する人たちが数名で一つのプロジェクトチームとなり、新人の教育やアウトプットの品質向上を行う仕組みで、MAIAがコンサルタントとして監修を行っています。

糸満でじたる女子プロジェクト
https://digital-women.maia.co.jp/itoman/

糸満市が抱えていた課題

糸満市では女性の所得が全国平均よりも低く、男性よりも女性の方が非正規雇用率が高いという課題があります。

[女性の平均所得]
全国 :399万円(厚生労働省令和3年賃金構造基本統計調査の概況)
糸満市:255万円(全国1393位)(ハローワーク仕事リサーチ)

[従業員の地位割合(糸満市/令和2年)]

令和2年国勢調査 就業状態等基本集計より抜粋 https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka.html

未婚女性と比較して既婚女性の労働力率が低いため、家事や育児等の事情で働けていない女性がいるという課題が推察できます。

[女性の年齢階級別労働力率(糸満市/平成27年)]

第二期糸満市子ども・子育て支援事業計画より抜粋 https://www.city.itoman.lg.jp/docs/2020040300012/files/keikakusho_itomankodomokosodade2nd.pdf

[受講前の月間稼働時間アンケート]

実施した学習プログラム

先に就労先となる企業を探し案件を確保し、その案件で必要とされる考え方やITスキルが身に付く学習プログラムを開発しています。受講者はビジネスやITに関する基礎知識や考え方、SAPやRPAに関する専門知識を身につけた状態で仕事に就くことができます。

学習プログラム一例

第1期参加人数は、34名となりました。

受講修了生からのコメント

[新垣舞さん]
受講前はフルタイムで販売の仕事をしていましたが、コロナ禍で休業になることがあり、そのような状況に左右されない働き方を探していました。そんなときに沖縄の新聞社が発信しているSNSで「でじたる女子」の情報を得て、リモートワークという働き方が私の理想と合ったので応募することにしました。

ITに関しては初めて学ぶことばかりでしたが、私のようなゼロから始める人でも段階を踏んで学べる内容で、MAIAの方々もチャットなどで親切にサポートしてくださいました。受講終了後も受講生同士で交流があるなど公私共によい関係が築けています。

糸満市ご担当者さまコメント

沖縄県では一人あたりの県民所得が全国平均の7割程度の水準にあるほか、ひとり親世帯の相対的貧困世帯の割合が6割を超えるなど、女性の経済的自立に向けた支援を求めておりました。

在宅就業を希望する女性に対し、市場価値の高いスキルを身に付けるためのデジタル教育の実施をはじめ、就労マッチングなど一気通貫したサポートの取組みが、本市の課題である女性の経済的自立支援につながったものと感じております。

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